前回からの続きです。
全快は認知症予防セミナーの中で教わった認知症の種類などを軽くご紹介しましたが、
今回は、現場の方からのお話をご紹介できる範囲でご紹介したいと思います。
認知症には多くの種類がある事が分かってきていますが、
表出する事も数多くあります。
徘徊、不潔行動、弄便、食行動の異常などでしょうか。
例えば、徘徊。同じ様な所をぐるぐる回る人もいます。
そして、食行動。ご飯を食べたのに、すぐにお昼ご飯はまだですか?
と聞いてくる方もいます。
不潔行動は聞いた事ありますでしょうか。
例えば、自分の排便を床や壁に塗る行為です。
この様な状況を見た際に、どうされますでしょうか。
私なら、一瞬頭が真っ白になり、パニックになる自信があります。
ただ、このセミナーの中で、それらの行動の背景にも、
すぐには分からないけれども、一人ひとりの考えがあるかもしれないそうです。
例えば、徘徊に関しては、老人ホームの中でぐるぐると同じところを回り続ける人がいるそうです。
その際に、座っていなさい!などと言ってしまうと、相手は怒り、
介護に協力してくれなくなるそうです。
ただ、「どうしたんですか?」と聞くと、「会社に行かないといけない」という方がいるそうです。
この際に「もう退職して会社はありませんよ」と言っても、
認知症の方は退職したという体験自体を憶えていないので、そんな事無い!と怒る方もいるようです。
講師の方は「今日は会社は休みですよ」と言うと、「あぁ、そうでしたね。」と大人しくなったそうです。
相手の話を聞き、否定せず、相手に合わせて対応するそうです。そうすると、上手くいく時もあるそうです。
ただ、その後に、またすぐ会話したことを忘れて徘徊するので、根気強く接する事も大切なようです。
不潔行動で床に排便を塗る行為も、ある不潔行動をしてしまう方は、
トイレに行きたいけど場所が分からず、排便をしてしまったそうです。
ただ、排便は恥ずかしいので、綺麗にしようとするけれど、慌てて手でぬぐってしまい、
ドンドンと広げてしまうそうです。
そうした時に、何しているの!と怒ってしまうと、余計にパニックになり、不潔行動をしてしまうそうです。
不潔行動を見た際には、綺麗にしましょうね。と言って片付けると協力してくれる場合もあるそうです。
しかし、中には床に塗った後に、自分がした排便と言う事を忘れて、
中にはおはぎのように思えて食べようとしたり、
泥団子のように見えて投げて遊んでしまうという行為になってしまう場合もあります。
そんな時も、怒らずに、どのように言うか、対応するかを毎回話し合いながら、
接し方を考えるそうです。
一見、理解が出来なくてもしっかりと相手の事を考えて、
肯定的に接することで、認知症の方もこちらに協力的になってくれる。
それは心理カウンセリングと同じだと感じました。
私はまだまだ認知症や介護に関しての理解や知識が浅いですが、
今後は、積極的に学ばせて頂きたいと感じました。
非常に素晴らしいセミナーで、参加して良かったと感じています。
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