カウンセラーをしているという話をすると、
幾人かの人から「私には話を聞き続けられません」と言われた事があります。
理由として、ただただ聞き続ける事に苦痛を感じる人や
悩みを言われても何にも出来ないからという人も居ました。
私は話を聞き続ける事に苦痛を感じる事はありませんが、
悩みを言われたら、解決できる訳ではありません。
私が出来る事は、とことん聞き続け、とことん悩みに向き合う事だけだと考えています。
ターミナルケアという考え方の中に、
末期患者が死ぬまでの間に、カウンセラーに思っている事や
今までの人生を語る事で、人として成長していき、
満足して亡くなるという事があります。
末期患者のお話を聞いても、何もする事は出来ません。
病気を治す事も、寿命を延ばすことも出来ません。
ただ、出来る事は、とことん付き合い、お話を伺うだけです。
これが出来る事に、驚かれる事もありました。
私は特に特別な能力や、技術が必要だとは思っていません。
この事をするのに必要な事はたった一つで、
自分は何も出来ない無力な存在と分かった上で、
目の前の人にとことん付き合っていこうという覚悟を持てるかどうかだと思います。
私は非常に無力な存在で、出来る事はほんの僅かだと分かっています。
ただ、こんな私にお話をして下さる事で、お話をされるクライエント自身が
自分自身の力で変化し、成長していくのだと、カウンセリングを通して感じます。
その為、私はとことん付き合う覚悟で、カウンセリングを積み重ねていきたいと感じた
今日この頃です。
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